2025年芒種の酒丸。

2025年芒種の酒丸。


 2025年の6月、
芒種を迎えました。
酒丸です。
芒種の「芒」とは「のぎ」と読みます。
これは「乃木編」ののぎという意味で、
イネ科の植物の穂先を示しています。
この時期に稲を植えますよ、という意味。
もう夏直前、という事ですね!
そして我が家の庭では…
ここ数日、野良猫の「ランちゃん」が、
なぜかニャーニャー訴えかけてきます。

なので、
せっかくだから今日のブログは「ネコ科」について。


 我がブランドでも非常によく登場する「ネコ科」動物。
愛玩動物としての日本の猫として作った…
シルバーキャットリング「タビー」もそのひとつ。

でもきっと一番多いのは…豹柄。
英語で書けば「LEOPARD」。
レパードとかレオとかの呼び名はあるけれど、
英語圏で言われるレパードとは、
実は「斑点柄が付いている大型ネコ科動物」の事。
じゃあこれは?

いわゆる「ブラックパンサー」という動物で、
イラストで表現する時には真っ黒である事が多い。
こういった大型ネコ科動物はざっくりと「パンサー」で括られる。
ところが…
この写真をよく見てくださいまし。
実は「黒いボディの中に斑点柄」があるんです。
本来ならばこれもレパードの一種なんだろうけれど、
ブラック基調だからパンサーなのです。
ちなみに他にもピューマやクーガー、
もちろんタイガーやライオンなど、
ネコ科動物は多種多様。

 話をブラック基調のパンサーに戻します。
1930年代のアメリカでは、
南国調のモティーフが様々な生活雑貨に入り込んできました。
これはそれまで続いてきた「アール・デコ」という文化に、
フロリダテイストが加わり、
更に南アメリカやカリブ海の文化が加わってきた為です。
これを「トロピカル・デコ」と言います。
1929年に全世界を巻き込んだ大恐慌が起こりますが、
その一端にはフロリダの土地バブルもあります。
トロピカル・デコとは、その名残でもあります。

例えばこんなアイテム。

パンサーをモティーフにしたTVランプ。
おそらく1940年代後期~50年代前期。

パンサーをモティーフにしたシェードランプ。
こういったアイテム、
最近はほとんど見なくなりましたね(汗)

こういったオールドスクールタトゥーのパンサー柄も、
この文化の流れです。
若い帰還兵が腕に入れたりしてました。

 そして勿論、
アパレルにもその影響は大きな波が来まして…

オンブックのパンサー柄。
My Freedamn! 6 Featuring Rock’n Roll Fashions:Part2
1950年代前期の美しい逸品。
実は私も同じ柄を所有してます。

私が持っているのはロングスリーヴで両ポケフラップ。
素材はシルク。
もう今から40年近く前に、
ローズボウルのフリーマーケットでゲット。
しかもこれ、デッドストックでした。
なんと同素材のスカーフも一緒に付いていたんです。
(案の定、もう無くしちゃってます…涙)
このテキスタイルの凄いところは、
パンサーなのに「斑点」が描かれているんです!


大型ネコ科動物を熟知していた人が描いたと思われる、
ネコ科動物愛に溢れた素晴らしいテキスタイル

ならば作ってみましょう!
上がヴィンテージ、
下がドライボーンズ謹製。

ちょっと光線の具合や素材の違いで色はブレていますが…
同じく「ネコ科動物愛」に溢れたテキスタイル。

2025年6月、遂に完成!
ロングスリーヴハワイアンシャツ「パンサー」!

そしてオンブックと同じく、
ショートスリーヴハワイアンシャツ「パンサー」!

ロングスリーヴの方は私物ヴィンテージと同じく、
2ポケットフラップ付き。

もう1色のクリーム地色の方は…

周りの葉をブルー基調にして、
より南国調に。

素材はレーヨンフジエットにしました。
シルクだと、
21世紀の日本では売れる金額にならないので(汗)

こぼれ話。
1966年に結党されたブラックパンサー党。
本来、白人警察官による自衛のために結成。
その後当局からテロリストとされ、
銃撃戦も発生。

銃撃戦で亡くなった党員の追悼集会に参加するマーロン・ブランド。
パンサーという言葉には色んな意味があります。


 ランちゃんがあまりにもうるさく鳴くので、
後をついて行ってみました。
そうしたら…

ラ、ランちゃん!?

もう我が家は大騒ぎです!

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