2022年寒露の酒丸。

2022年寒露の酒丸。


 二十四節気のひとつ、寒露の日が近づいて来ました。
酒丸です。
夜が長くなって来て、
早めにヘッドランプをつける時期になりましたね。

そんな中、先週はたまたま晴れた日が続いたので…
彼岸花が綺麗と噂の、
大山千枚田というところに行って来ました。

その名の通り、
山の頂上あたりから延々と棚田が続いております。
その畦道には、はるか彼方まで真っ赤な彼岸花。
美しい。

接写!
彼岸花は根(球根?)に毒があるらしく、
昔は猪除けで畦道に植えられていたそう。
道理で田んぼに多いのか、と一人納得。
美しい花には毒がありますね(秘)。

さて。
朝晩がかなり冷え込んで来て、
ウールの重装が欲しいこの頃。
今日の酒丸ブログは、
名品「カーコート・ファラオズ」の解説をしてみようと思います。

秋の夜長の読み物に、どうぞ。




 映画「アメリカングラフィティ」に登場する、
不良チーム「ファラオズ」。

劇中では大半が夜のシーン。
濃色のウール素材が温かそうなジャケット。
でもインナーが半袖Tシャツ1枚なのが、
実にカリフォルニアっぽいですな。

この劇中で着られているカーコートを、
思い切り映画ファンの目線で制作したのがコチラ!
ソリッド・カー・コート「ファラオズ」!


前から見た図は、
ホームページを参照にしてください。
何せこのジャケットの1番の特徴は、
この後ろ姿!


解りますかね?
(ピンボケ写真で申し訳ない:汗)
この背中のシニール(サガラ刺繍のワッペンの事)の位置が、
常識的な位置よりもかなり低いのです!
通常、こういったシニールは肩甲骨の真上、
つまり袖付け辺りに貼り付ける物なのですが…
劇中では、もっと全然低い位置…
脇の下辺りから弧を描いて出て来ているのです。

これは何故なのか?考えてみました。
映画の中での話ではありますが…
カリフォルニアの小さな町での一晩を描いたこの映画。
その舞台となったスモールタウンでは、
不良チームのメンバーも、
しょっちゅう入れ替わっていたはず(卒業や事故などで)。
なのでこのジャケットは、
色んな体型の人に代わる代わる渡っていたと考えられます。
という事は、かなり小さい人や細い人でも、
オーバーサイズで着ていた筈。
つまりシニールを肩甲骨の辺りに貼っちゃうと、
着丈が長いカーコートなので下がとても余ってしまうのです。
なので常識外の下(脇の下)に貼り付けていたのではないか?と。
(これは単に私のプロファイリングです)

日本人だと身幅が狭いので、
弧も若干キツいカーヴになります。
それがまた、美しい。

そしてこのシニール自体も、途轍も無くこだわっています!

通常、今のこういったシニールは、
フェルトの上に起毛した刺繍糸を植え付けていくだけなんですが…
ドライボーンズの場合、
まず刺繍糸を植え付けるフェルトの土台が2ミリ厚!
更にその下に、その土台を支える礎石のようなフェルトが3ミリ厚!
その2枚のフェルトを合わせるのに、
変幻自在にチェーン刺繍を動かして叩きつけているのです!
もっと言えば、そのフェルトには寒冷紗という伸び留め生地も使用しており。
1950年代当時の、
カークラブジャケットオーダー時と同じ仕様にこだわっているのです!

 そして豆知識として…
このシニールのフォントデザイン源流も、
プロファイリングしてみました。
クラブ名は「ファラオズ」、
言わずと知れた古代エジプトの王の事。

こんな感じの人です(雑な紹介)。
この人の頭に注目!
そう、コブラが張り付いているのです!
コブラは、胴体の肋骨を広げて紋様を見せ相手を威嚇します。
その紋様をイメージしているフォントを使っているのが、
ファラオズだと思うのです!
映画を観ていて、
ずっとこの目玉みたいなアルファベットが気になっていました。
きっと、コブラの紋様をイメージしているに違いない。



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