2023年の雨水も間近の金曜日、酒丸です。
昨年11月に手に入れて、
丸々1ヶ月くらい鑑賞を楽しんだ極楽鳥花。
12月にはシナッてなっちゃったので…
ドライフラワーにしてみては?と言われてトライ。
風通しが良く日光が当たらない所に吊り下げる事、
約2ヶ月。
ついに完成。
生花だった時とは別の魅力が開花。
枯れても妖艶で美しい…。
さて。
今日は超久しぶりにマイナーチェンジとなった、
ドレスシャツをご紹介。
今までは「バリモアカラーシャツ」という名前で生産していた、
超ロングポイントのドレスシャツ。
1920年代の無声映画に出てくる俳優、
ジョン・バリモアが着ていたことから、
このネーミングにしていました。
もうかれこれ30年くらい作り続けていた、
超ロングセラー。
が、実際の元ネタはこの映画から。
みんな大好き「GOOD FELLAS(グッド・フェローズ)」。
左から…
ヘンリー(主人公)、
ジミー(賢い兄貴分)、
ポーリー(組長)、
トミー(イケイケの兄貴分)。
巨匠マーティン・スコセッシの監督作品。
レイ・リオッタ扮するヘンリーの視点で描かれたノンフィクションで、
1950〜70年代のニューヨークが主な舞台。
ロバート・デ・ニーロは兄貴分のジミーを演じ、
ジョー・ペシはイケイケヤクザのトミーを演じています。
その劇中で着られているシャツを、
遂に今年完全リニューアル!
(長い間、本当にお待たせいたしました~)
まずはこの映画内でのこのシャツの意味を、
完全実況してみます。
イケイケヤクザのトミー役を演じる、ジョー・ペシ。
映画を見てもらえると良くわかるんですが…
一般人が一番関わっちゃダメなタイプ。
すごく怖い。
身長は低いけれど、一貫してこのロングポイントシャツ。
これがまた、更に怖さ倍増。
この人は、生粋のイタリア人として描かれています。
主人公のヘンリー、レイ・リオッタが演じています。
若くて勢いがある役。
街の不良からチンピラになり、その後ヤクザへ。
絵に描いたような人生(最後でひっくり返るけど)。
このシーンでは、
ネクタイの結び目を出してロングポイントシャツを着ています。
この人はアイルランド系ながら、
母親がイタリア系なのでボスのポーリーから可愛がられるようになります。
ヘンリーの兄貴分、
頭が切れるジミー役のロバート・デ・ニーロ。
彼はアイルランド系。
なので組織の中でトップにはなれない事を自覚しています。
イタリア系じゃないので、
一貫してレギュラーカラーシャツ。
他にも…
組織内のイタリア系殺し屋、ピート。
やっぱりロングポイントシャツ。
ちょい役で出てくるオウム返しのジミー。
やっぱりイタリア系で、ロングポイント。
映画の中で、
ヘンリーは「俺たちはWISEGUY(ワイズガイ=イタリアンマフィア構成員)」という言い回しをしています。
つまりワイズガイはロングポイントシャツを着る、
という事。
2023年度、リニューアルされたロングポイントシャツは「ワイズガイ」という名でデビュー!
この襟の長さ、角度、張り、完璧!
しかも敢えて、ダブルカフス!
ワイズガイならタフでデカいカフスをつけなきゃ!
(イケイケのトミーは大きな石入り!)
見て!この角度!
ノータイなら確実に左右の襟が合わさります!
衿芯も柔らかいものにしたので、
タイドアップしてもさほど離れないかと。
(映画をストップモーションで見る事、三十数回。
襟芯の番手まで確定させてみました)
マーティン・スコセッシ監督は、
実家がオーダースーツ屋だった事が知られています。
本人も非常にファッションやスタイルにはうるさい人で、
映画の配役も衣装で表現しています。
グッド・フェローズに関しては…
イタリア系のマフィア構成員は全員このデザインの襟。
助演男優賞を取ったジョー・ペシは物語の中心人物なので…
稀にグレーのシャツも着ています!
構成員ながらイタリア系ではなく、
アイルランド系ならばレギュラーカラーシャツ。
これがデ・ニーロ扮するジミー。
主役のレイ・リオッタは、
父がアイルランド系移民なので本来はアイルランド系なんだけど…
母親がイタリア系なので(ポーリーの許可を得て)、
ロングポイントカラーを着ている、という設定。
主役という事もあり、
クレリック(襟白)カラーでボディがブラックという斬新な配色も!
しかもこのシーンのみ、シングルカフスという複雑な設定!
(ボタンが白なのも、にくい!)
はぁ、思わず熱く語ってしまいました。
マーティン・スコセッシ映画、
もちろんストーリーも面白いんですが…
是非とも衣装に着目して何度も観てほしい!
観るたびに新しい発見があると思います。
この「グッド・フェローズ」然り、
「タクシー・ドライバー」然り、
数年前に話題になったドラマ「ボードウォーク・エンパイア」然り…。
私も洋服屋の端くれとして…
こういった衣装にこだわった映画を、
企画の素材にさせてもらえて嬉しいです。
デッドストック生地を使った少量生産なので、お早目に。
そしてグレーやクレリックも、お楽しみに(まだ内緒)。
話題は変わって…
先日、渋谷で開催された「ロカビリーフェスティバル」に顔を出してきました。
The Biscatsを中心にクリームソーダ関係のバンドが多数。
1980~90年代の、
勢いあるネオロカを堪能させていただきました。
実はワタクシ、まだドライボーンズを立ち上げる前に…
クリームソーダには非常にお世話になったのです。
まだ二十歳くらいの頃、
国内のデッドストック雑貨を商材として扱っていました。
最初に納品させてもらったのが、
開店して間もないピンクドラゴンでした。
最初の担当はナンバー2の伴さん。
いつも「武内くん、どんどん持ってきていいよ!
全部現金で買ってあげるから!」なんて言われて、
本当に助かった覚えがあります。
デッドストックなのでそうそう見つからないのですが、
良い物が出たら最初に伴さんに見てもらっていました。
今のドライボーンズがあるのも、
伴さんのおかげと言っても過言ではありません。
その後は担当が修さん(オットーさん)に代わったり、
私がアメリカに行っちゃったりしたので、
商売としては疎遠になってしまいましたが…
クリームソーダスタッフの皆さんには、
本当に仲良くさせてもらいました。
二十面相の頃から面倒を見てもらったワカさんやトシちゃん。
ガレパラの頃からの付き合い、
エグリンやはっつあん、ケンジさん。
タカシさんや誠一郎さんは未だに繋がっています。
中でも一番会いたいのは、ガドさん。
よく飲みに連れて行ってもらったなぁ…。
そんな想いの中、トリのビスキャッツは素晴らしかった!
ヴォーカル美沙稀ちゃんの声量も圧巻!
コロナ禍でなかなかライヴなどに行けませんでしたが、
旧友にもたくさん会えて大満足なイベントでした。
そして美沙稀ちゃんのお父さんの浩司さん、
何バンドも出演して、お疲れ様でした!
また衣装として色々と購入していただき、
ありがとうございました。
ギターのケンジくん、
ウッドベースのスケくんもお疲れ様でした。
また近々。