二十四節気の小雪を、11/22に迎えました。
酒丸です。
もうすぐ冬本番、
小雪が舞い始める頃の筈なんですが…
意外とまだまだ暖かい。
横須賀美術館で開催されている「スカジャン展」を、
観に行ってきました。
その名の通り、スカジャンの語源は横須賀の「スカ」です。
特に横須賀のドブ板通り商店街のことを指しており…
久しぶりにドブ板通りを歩きました。
色んな事を思い出して、感傷に耽ってしまいました
(詳細は私のインスタに認めてみました)。
さて、今回は…
スカジャンではなく、
その後に流行したベトジャンについて紹介してみようかと。
スカジャンが「横須賀ジャンパー」の略ならば、
ベトジャンとは「ベトナムジャンパー」の略。
そう、ベトナム戦争時の米兵向け土産物として作られた、
数奇な運命のジャケットを紹介してみます。
まずはドライボーンズ謹製、ベトナムジャケット。
ベトジャンの特徴は、偏にこの「ヘタウマな刺繍」!
まず胸の虎。
そして反対側の胸には「福禄寿」。
中華圏ならではの発想ですね。
袖にはやはりヘタウマな龍。
バックビュー。
そして背刺繍のアップ。
ベトナムの地図や年号、地名と共に、
その時のやるせない気持ちが表現されています。
WHEN I DIE I’LL GO TO HEAVEN BECAUSE 1’VE SERVED MY TIME IN HELL
簡単に訳してみると…
「オレは死んだら天国に行く なぜなら地獄で刑期を終えたからだ」
みたいな意味合い。
ベトナムでの戦争が米兵にとってどれほど地獄だったのか?
それは映画を観てみてください。
「地獄の黙示録」や「ディア・ハンター」などが、
勉強になると思います。
どれほど苛烈で過酷だったのか?は、
戦争を知らない私たちでは想像も出来ないのですが…
私なりにヴィンテージを通して分析してみます。
スカジャンは第二次世界大戦後の日本で生産・販売されました。
生産・販売時期はもうアメリカ統治下、つまり戦後なのです。
それに比べてベトジャンは、
ベトナム戦争真っ只中に生産・販売されています。
つまり、統治されていない。
もちろんある程度の安全が確保されている場所での、
生産・販売だったでしょう。
しかし、素材がパラシュートの残り生地だったり、
刺繍がミシンではなく手刺繍である事を鑑みれば、
戦局不安定な中でのビジネスだったはずです。
スカジャンの「一種の豪華さ」と比べて、
ベトジャンが持つ「服としての劣悪度」が、
現場の空気感をも縫い込んでいるような気がするのです…。
なので、ベトジャンが持つ手作り感的な刺繍の面白さは残しつつ…
ドライボーンズとしては服としての機能をちょっとだけアップ。
表面の生地はレーヨンツイル、裏地はキュプラ。
1950年代のスカジャンと同じような素材をチョイス。
尚且つ内側には…
両側に内ポケットを付けてみました。
アウトポケットが浅いので、物を入れ辛いのです。
こんな細やかな反戦意識、意外と大切にしております。
さてここで、私のヴィンテージもちょっと紹介。
まずはハーフ丈のベトジャン。
しかも素材は先述のパラシュート用カモフラ生地。
先程の文句や地図も、
全てチェーン刺繍で表現されています。
結構レア。
おまけにもうひとつ。
コットン単(ひとえ)のパーカ。
胸にはアメリカ国旗と南ベトナム国旗。
背刺繍はヘタウマ地図、そして両袖にヘタウマドラゴン。
ベトジャンもヴィンテージとして奥行きがあるけれど…
やっぱりスカジャンよりも悲壮感があるのは、
アメリカ軍が負けた初めての戦争だったからなんでしょうね…。
そして今年は、
このヘタウマ刺繍の動物だけを使って新作を提案。
ジャーン!
ウールメルトン素材のCPOジャケット「タイガー&ドラゴン」。
背中に刺繍を入れていないので、悲壮感ゼロ。
可愛いヘタウマタイガー&ドラゴンの、
着易い単(ひとえ)のアウター。
小雪になってもまだ暖かい日本。
自動車や電車・バスでの移動なら、
インナーのチョイス次第ですが、
このアウターでひと冬過ごせちゃうかも。
ベトジャンもCPOジャケットも、
かなり良く動いております。
サイズ欠けが始まる前に、是非。
そして横須賀観光の裏目玉。
相変わらずの神社仏閣巡り。
私は実は秘密結社の文化にハマってから、
意外と「神の力」を信じる様になりました。
神社仏閣巡りをしていると、
明らかに「霊気を感じる場所」があるんです。
今回も横須賀で発見。
それがここ、安房口神社。
名前の「安房」とは、今私が住んでいる千葉県南端地域の事。
三浦半島先端と房総半島先端、昔から交流があったのでしょう。
参道は緩やかな坂道、植生がほぼ原生林。
広葉樹しかない。
下はどんぐりまみれ。
おそらく縄文時代から「祈りの場」だったのだと感じます。
御神体は「岩」。
なんと私の地元にある「洲崎神社」から飛来したとされる岩、
らしい。
その洲崎神社にも、鳥居の先に巨岩があるんです。
神社仏閣巡りは、不思議で楽しい。
何かのパワーをもらえてます。
ではまた。