2023年立夏の酒丸。

2023年立夏の酒丸。


 2023年の立夏が過ぎて約一週間が経ちました。
酒丸です。

みなさんゴールデンウィークは楽しめましたか?
コロナ禍明け初めての大型連休、
日本各地ですごい人出だったようで…
私が住んでいる千葉県館山市も、
物凄い人出でした。

そして私はゴールデンウィーク真っ只中の五月四日、
地元町内の山車を引き回したのです。
本来の祭礼は九月なのですが…
山車に付ける幕を大規模修繕したので、
そのお披露目をしたのです。

朝イチの出発式では、私が司会を仰せ付かりました。
その後町内を引き回し、
隣町に当たる下町まで行って下町の山車と合流。
そして下町の山車と共に我が町内まで戻ってきて、
地元の神社で式典を行いました。
式典後、神社を出発しもう1台の山車が待つエリアまで。
遂に夕刻、3台の山車が三方向かい合わせで鎮座。

快晴の夕刻、全ての提灯に火が灯り幻想的な風景。
お陰様で無事に終了、
素晴らしいゴールデンウィークになりました。
次の山車引き回しは9月です。
皆様のお越しをお待ちしております。


 

 

 

 さて、立夏を迎えたので、半袖のご紹介を。

まずは私物のヴィンテージを見せびらかしつつ、
今回紹介する服の企画意図を説明していきます。

私、実は半袖スウェットシャツがかなり好き。

中でもお気に入りなのは、1960年代後期のこれ。
なんとKAWASAKI MACHのプリント!
もちろんアメリカ製です。

そしてもう1枚。


やはり1960年代の、クレイジーパターン。
チャンピオンのオールドタグが輝かしい。

映画の中でも活躍しています。

有名な映画「大脱走(The Great Escape)」で、
主役のスティーヴ・マックイーンが着用。
正確には半袖スウェットシャツではなく、
カットオフですが…。

 


ところが。
実はここ数年というもの、
夏に半袖スウェットシャツを全く着なくなってしまいました。

なぜかと言うと…
夏が異常なほどに暑過ぎて、
半袖スウェットシャツを着るような気候じゃなくなってきたからなのです。
半袖スウェットシャツとは主にアメリカの文化なのですが…
アメリカ大陸は比較的乾燥している為、
暑い夏でも日陰に入れば比較的涼しい。
なのでこういった服の需要は一定量あると思います。

映画大脱走の舞台になったドイツのスタラグ・ルフト収容所も…
緯度で言えば北緯47度、
日本でいう宗谷岬よりも北。
つまり、かなり寒い地域なのです
(本当にその場所でこの服だったのか?は別の話ですが)。

参考資料として、
世界の主要都市に於ける「不快指数」比較グラフを添付します。

なんと東京の8月の不快指数は、
ぶっちぎりでトップ(暑くてたまらない日がほぼ1ヶ月続く)。
私がヴィンテージを集め始めていた30年くらい前は、
こんなに厳しくありませんでした。
今の日本で夏に半袖スウェットシャツを着られる日は、
本当に極々限られた日だけになってしまっています。

 そこで半袖スウェットシャツ好きの私は考えました。
この半袖スウェットシャツに使われている生地(30/10裏毛)を、
もっと着易い生地に変えて作ってみたい、と。

そして完成したのが、
このダブルガゼット・リンガーTシャツ

チョイスした生地は、
14番/1天竺。
かなりゴツいTシャツ生地ですが、
太い糸で編まれている為に涼しい。
更にヴィンテージっぽくダブルガゼットにして、
色味も遊んで2トーンにしてみました。

アッシュグレーにチャコール色のリブと…


ナチュラルにネイビーリブ。


前と後ろ、それぞれにガゼットがつきます。
特に注目してほしいのは、リブ地の斜めっぷり!
ちょっと写真だと見え辛いんですが(汗)
かなり傾斜させて縫製しているんです。

私物のヴィンテージで説明します。

これは1950年代のヴィンテージスウェットシャツ。
襟リブの畦目が斜めに付いているのが明白。
これはなぜかと言うと…
筒状に編まれたリブ生地を、
ぐるぐると螺旋状に裁断するので畦目が斜めになるのです。
なぜそうするのか?というと…
生地を一片も無駄にせずに使い切れるからなのです。
そうやって紐状に裁断されたリブ生地は、
二つ折りにされて身頃生地を挟んで縫われていきます。
この際にもグルリと円形の首周りを縫っていく為に、
引っ張られながらダブルステッチで縫っていくのです。
そうする事で、更に畦目が斜めになるのです。
これは最初に写真をアップした1960年代には、
廃れてしまった縫製方法なのです(襟リブのつき方が違う)

そしてよりヴィンテージ調にする為に、
ダブルガゼットにしました。

Duxbakのネームも輝かしい、
1940年代のダブルガゼットスウェットシャツ。

また、半袖スウェットシャツをイメージして、
袖にも斜めリブを装着。


斯くして半袖スウェットシャツ好きが考案した、
ヴィンテージ風ダブルガゼットリンガーTシャツが完成。
やっと真夏の暑い時期にも、
透けなくて涼しいゴツメのTシャツを着られます!
楽しみ!!!


立夏を迎えて庭の草花も賑やかになってきました。

初めて手に入れた時計草も花が咲きました。
蕾もまだまだたくさん付いているので、
これからしばらくは楽しめそう!

ではまた!

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