2025年啓蟄の酒丸。

2025年啓蟄の酒丸。


 2025年の啓蟄となりました。
啓蟄とは…
冬籠りをしていた虫達が土の中から出てくる頃、です。
まだ寒い日がありますが、
歯を食いしばる様な寒さからは解放されてきましたね。
ではいつもの様に、
酒丸副業の神明農場を実況中継。

遂に!
蚕豆が大量に花を咲かせました!
すごく嬉しい!
今年は特にアブラムシの害も無く、
連作障害も出ていない!
今年は大量収穫が望めそうです!
そんな朗報とほぼ同時に、
ドライボーンズの主力商品のひとつである、
DP-562が入荷したと報告が入りました。
なので本日の酒丸ブログは、
定番商品の解説をば。


 再入荷してくれたDP-562とはこちら!
ジーンエンジニアリング デニムパンツ。

いわゆる、
ドライボーンズの定番中の定番ジーンズ
ちなみにネーミングの「ジーン・エンジニアリング」
とは…
遺伝子という言葉の英訳である「GENE(ジーン)」と掛けております。
GENE ENGINEERINGが遺伝子工学なので、
JEAN ENGINEERINGでデニムパンツの遺伝子工学、
という訳です。

これがバックスタイル。
王道の5ポケット。
このポケットステッチをクローズアップすると…

このステッチは遺伝子工学を意味しており、
「DNAの二重螺旋図」を表現しております。

 ここからは私の私物、
DP-562を3年くらい穿いたサンプルで解説します。

威風堂々なユーズドサンプル。
ヒゲの出方とか本当に素晴らしい(自画自賛)。

バイクや車、チャリによく乗る生活なので、
尻ぐり辺りの色落ちが一番出てます。

 個人的に結構好きな部分がここ、
バックセンターオフセットベルトループ。

(ピンボケでごめん)
オフセットとは、
センターシームからずらして取り付けられている、という意味。
1950年代くらいまで、
厚手の重ね縫い部分を避けて、
この様に縫製された個体が多いのです。
また、ループセンターが一番色落ちしています。
これは、
両端を折り込んで縫う際、
センターが一番厚くなるように、
ループ専用ミシンをセットしているからなのです。

 ここも好きなパーツ、
コインポケット。

このポケットだけ、
色落ちが横になります。
それはなぜかと言うと…

この様に、ポケット口に生地耳を流用したいから
耐久性向上も含め、
生地を無駄なく使う考え方から、
この部分だけ耳利用しているのです。

 脇線は生地の耳、
つまりセルビッチ利用。

この部分はヴィンテージ同様、
生地を無駄なく使うからセルビッチ利用なんですが…
当時と同じ細幅(約80cm幅)の生地を使用しているからなのです。
なぜこんなに細い幅なのか?
それは「旧式力織機」で織っているからなのです。
現在の生地、シャツ生地ならば110cm幅、
ウールなどのアウター用生地ならば148cm幅が当たり前。
現代の某有名デニムメーカーも、
152cm幅のデニムを利用してジーンズを作っています。
こう言った広い幅の生地は、
綺麗に整理整頓された糸で織られていきます。
だから早くて綺麗な仕上がりになる。
ところが力織機とは…
その名の通り「力技」で荒い糸でも織っていきます
また戦前の織機が大半なので、広い幅に対応していない。
力技で荒々しく縦落ちしてくれる糸を織ってくれるので、
細幅デニムでの縫製にこだわりたいのです。
効率を考えたら、
152cm幅のデニムを裁断縫製した方が早くて安く作れる。
戦前の古い織機をわざわざ動かして、
荒々しい節だらけの糸をガシャーンガシャーン言いながら織られた、
ザラザラした生地を使うからこそ…
「育て甲斐のある、自分だけのデニム」になるのです。

私が3年穿いたこのヒゲ。
農作業に従事してきたからこそ出来たヒゲ、
ある意味「勲章」なのです。

 ベルト付けを裏側から撮影。

下のステッチはチェーンステッチ。
チェーンステッチとは、
ある程度伸び縮みします。
つまり、ベルト部分の伸縮に身生地を合わせる為の縫製。
ところが、上のステッチはシングル本縫い。
そしてそれがどんつきまで縫われて、
直角に曲がって下に降りた後、
前立て部分に差し掛かり…
そこから鋭角に上部に戻るのです!
ここのステッチ、好き!
これはマニア間では「V字かんぬき」と呼ばれる縫製で、
下部分のチェーンステッチを押さえる役割をしているのです。
これも1960年代には消滅してしまった縫製技術。

 この小股部分を裏返しにしてみた部分も、
実にマニアック。

ドライボーンズのこのデニムパンツは、
この部分の縫製が「折り伏せ縫い」という一番手間が掛かる縫製
ほんの数センチ、僅かなこだわり。
この部分にロックミシンを使うメーカーも多いんですが…
まだロックミシンというものが開発されていなかった頃の技術を、
そのまま継承しています(遺伝子レベル)。

 ここからは、
ドライボーンズのジーンエンジニアリングならではのこだわり
まずは前立て裏。

この部分をパイピングしています。
非常に手間が掛かる縫製方法、
ドレッシーでクラシックなトラウザーズに使う方法。
こうしてパイピングにすると綺麗。
個人的に凄く拘っている部分。

 もう1箇所がここ。

ピスポケットの内側。
口部分の縫製がシングルステッチなのは当然として…
ポケット布全体にスレーキを当てています。
こうする事で耐久性は2倍!
私はポケットに工具やらボルトナットやらを入れる癖があるんで…
すぐにポケット袋地が破けてしまうのです。
2倍の耐久性で、もう破ける事が無くなりました。

本当はもっともっと、
拘って作り込んでいる箇所があるんですが…
スペースの関係上、これくらいにしておきます。
まずは購入して数年間穿いてみて、
育てていってください。
色々な長所が見えてくると思います。
ではまた。


 あ、そうそう、前回のブログの続き。
庭先の枝にミカンをつけて、
メジロを誘き寄せていたんですが…

来ました!!
綺麗で小さくて、
猛烈に可愛い!
メロメロです!

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