2024年処暑の酒丸。

2024年処暑の酒丸。


 2024年の処暑を迎えました。
酒丸です。
この処暑の「処」という文字は、
「収まる」という意味を持ちます。
つまり「暑さが収まる」頃、という意味ですね。
まだ日中は蝉が鳴く時もありますが、
夜になれば秋の虫の音が聞こえてきます。
マツムシやスズムシ、コオロギやカネタタキ…。
虫の音に秋を感じる事ができるのは、
日本人特有の感性らしいですね。
海外の人たちには、雑音にしか聞こえないらしい。

そうそう、そういえば…
ワタクシ、この夏は素敵な「大人の宿題」をやり遂げました。
落として割ってしまった、蜘蛛の巣柄印版皿。

何十年も気に入って使っていたので、
何とかして治したい。
そうしたら何と!タイミング良く…
8月中旬に馴染みのギャラリータスカケさんが「金継ぎ教室」を行うと言う。
参加するしかないでしょ!
接着剤で貼り合わせ、
隙間はパテで埋める。
その上から金色で塗っていき…
今回は蜘蛛の巣に合わせて銀色で線も描いて見ました。

上手く出来て、大満足!
そして特筆すべきは裏側。

裏の割れ目には、紅殻(ベンガラ)で補正。
浮き出た血管みたいでかっこいい!
こんな修理がアートにまで昇華したのも、
日本ならでは、ですね!


 さて。
そんな8月に、やっと入荷してきたデニムを紹介!
満を持しての登場、
ジーンエンジニアリングの大戦モデル


デニムそのものは、いつもの13.5オンスながら…
細かなギミックを満載!

まずは…
別名「ペンキステッチ」とも呼ばれる、
ポケットステッチをプリントで描いたギミック。

糊付けされたデニムの上からプリントしてるんで、
縫製段階で剥がれ始めちゃっているんですが…
それも愉快なギミックという事でご了承ください。

そしてこれも有名なギミック。

ポケット袋地が無地ではない事。
今回はワークシャツ用ストライプを採用。
当時物はオリーヴ色のヘリンボーンツイルや、
チェックのネル生地などが使われていました。

そしてこれはXXの特徴。

オフセットのセンターベルトループ、
プラスソウオンのサスペンダーボタン。
オフセットのベルトループなんて見た事がない!
という人がいたので、写真をアップ。

これ、私物のXX。
しっかりとオフセット(センターがずれている)。
そしてこっちは文献で。

これは2008年に出版されたヴィンテージデニム雑誌の1ページ。
1940年代のXXの紹介で、
サスペンダーボタン付き大戦モデルが掲載。
実は私…19歳の頃(今から40年も前)、
サスペンダーボタン付き大戦モデルを所有してました。
当時も珍しかったので、
某コレクターの人に聞いた事があります。
そうしたら…
1940年代当時、
ポケットにソウオンボタンが入った封筒が付いていたらしい、との事。
ただ、当時はもうサスペンダーで吊って穿く人は少なくなっており…
自分でボタンを取り付ける人は少なくて、
封筒ごと捨てられている事が多かったらしいです。
今あれば、激レアですよね~。
そんな事柄に思いを馳せて、
ベルト周りにはソウオンのサスペンダーボタンを装備してみました。

更に、ちょっとこのステッチについても蘊蓄をば。

縫製業界では「返しカンヌキ」とか「L字カンヌキ」とか呼ばれる、
ベルト上部の縫製がそのまま下に降りてきて返し縫いになっている部分。
まずはこのヴィンテージの写真を見てもらいましょう。

これは私物のXX。
同じく返しカンヌキが入っています。
裏から見た図。

ベルト上部はシングル本縫いステッチで…
ベルト下部はシングルチェーンステッチ。
このチェーンステッチを押さえるために、
上部の本縫いで一気にカンヌキをかけているのです。
この縫製の仕方は、1950年代までの仕様。
なぜなら、この後1960年代には…
ベルト付け専用の環縫いダブルステッチミシンが開発され、
この返しカンヌキは必要無くなるのです。
こういった縫製裏話、面白いですよね。
ちなみにLEVI’Sは、シュリンク・トゥ・フィットと呼ばれる…
一度水洗いしてから体に馴染むデニムを採用していました。
デニムとは縦方向が縮みます。
つまり、横取り裁断しているベルトは、
横方向に縮むのです(シュリンク・トゥ・フィットとはウエスト部分のこと)。
なので、その横方向の縮みに対応するために、
ベルト部分の下部縫製は融通が効くチェーンステッチになっているのです。

デニムの縫製は、
暴れる素材だから色々と苦労していたのです。
そんな再現が随所に見られる、
ドライボーンズの大戦モデル。
まずは第1弾が入荷してきました。
既存の
DP-532ルーズフィットモデル
DP-562レギュラーフィットモデル
DP-582タイトフィットモデル
さらにはDP-705ゴールドラッシュオーバーオールズも含め、
13.5オンスで5品番の展開となりました。
それぞれ違うので、お楽しみに!


 そして。
私は現在、地元の館山に移住して農業もやっているんですが…
加工品作りにも精を出しています。

庭には立派な月桂樹が育っているので…
ドライローレルも作ってみました!

肉や魚の煮込み料理によく使う「ローリエ」というやつです。
ローリエはフランス語、
月桂樹が日本語、
ローレルはが英語。
かの有名な日産ローレル(通称ブタケツ)は、
ここから名前を拝借しています。
なのでパッケージは何となくそんなデザイン。
ドライボーンズ直営店で取り扱いを始めました!
(激安の¥300+消費税)

更に!

店頭だけで売っていた「ニッキ葉茶」
オンラインショップでも買える様になりました。
今までかなり「店まで行けない」という声を聞いていたので…
オンラインで買えます(激安の¥2000+消費税)!
様々な効能も確認できているニッキ葉茶、
よろしくお願いいたします!

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